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ご自身の健康こそが最も重要な資産と叫ばれる現在、その対策として、「睡眠こそが最大の投資である」と警鐘する専門家たちがいます。「睡眠を十分にとらなければ、健康に対して悪影響をおよぼすことになる」ということは、誰もが理解していることでしょう。
さらに睡眠不足は、記憶力や集中力を低下させ、体重も増加させるという研究結果も出ていることもご存じでしょう。実際に、そのことを経験している方もいるはずです。寝不足となれば、早起きしてジムに行くことも間違いなく困難となりますから。
ですが、一般的に推奨される7〜8時間の睡眠を毎日とっているはずなのに、朝になっても起き上がれず、ベッドの上でゴロゴロ過ごしてしまうという人も少なくないでしょう。実はこれ、珍しいことではないのです。「米国睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine)」によれば、なんと大人の3人に1人が気がつかないうちに、ときおり不眠症となっているということなのです。
コーヒーやアルコール、過剰な糖分など、一部の食べ物や飲み物が不眠の症状を悪化させるという話はお馴染みかもしれません。ですが一方で、眠りにつくことをサポートしてくれる食べ物があることはご存知でしょうか。
【1】くるみ ― 快眠効果が期待できる食べ物
テキサス大学健康科学センター・サンアントニオ校での研究によれば、「くるみは天然のメラトニン供給源となる」という結果が導き出されています。この成果に関しては、『Nutrition:The International Journal of Applied and Basic Nutritional Sciences』誌で発表されています。
《快眠効果が期待できる食べ物である理由》
かといって、快眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」自体が、くるみに含有されているわけではありません。この「メラトニン」を生成する必須アミノ酸のひとつ、「トリプトファン」が豊富に含有されているのです。
「人間の体内では、あたりが暗くなるとメラトニンというホルモン分泌が活発化するようになっています。また、メラトニンの生成を活性化する必須アミノ酸を含む食べ物を摂ることでも、眠気を感じることへのサポートが期待できるのです」と話すのは、「メンズヘルス」の睡眠アドバイザーで、まもなく著書『The Sleep Solution(眠りのソリューション)』が発売されるW.クリストファー・ウィンター医師。
このウィンター医師によれば、就寝する1〜2時間前に少量のくるみを摂ることがおすすめだということです。
また、くるみが苦手な人もご安心ください。ひまわりの種やタートチェリー、バナナなども「メラトニン」の材料となる「トリプトファン」を多く含みます。この他にも多数あるので、自分好みのものをお探しください。
【2】サーモン ― 快眠効果が期待できる食べ物
サーモンはオメガ3脂肪酸を豊富に含む魚で、この成分は『Journal of Sleep Research』誌に掲載された研究のなかで、熟睡との関連が示されています。この研究自体は子どもを対象に行われたものでしたが、専門家によれば、研究結果は大人にも十分当てはまるとのことです。
《快眠効果が期待できる食べ物である理由》
オメガ3脂肪酸の摂取が熟睡につながる理由については、専門家たちもはっきりとは理解できていません。ですが、オメガ3脂肪酸を十分に摂ることで、「メラトニン」による睡眠促進効果が高まる可能性があることが研究結果に示されたそうです。
このオメガ3脂肪酸に関しては、ニシンやイワシ、サバ、カキ、スズキ、エビ、ロブスター、マグロ、タラなど、多くの他の魚介類に含まれています。また、魚が苦手な人には、チアシードや亜麻仁、インゲン豆、卵、鶏胸肉などからも摂ることができるのでご安心ください。
【3】白ごはん ― 快眠効果が期待できる食べ物
『American Journal of Clinical Nutrition』誌に掲載された研究によれば、就寝の4時間前に2~2/1カップ(1カップ240cc)の白ご飯を食べると、スムーズに眠りにつくことができるそうです。これはかなりの量ですが、実際は少量の炭水化物を摂るだけでも、快眠に役立つ可能性があります。
《快眠効果が期待できる食べ物である理由》
この理由の1つは、「しあわせホルモン」とも呼ばれる「セロトニン」を生成する際には、炭水化物が利用されているためとのこと。睡眠アドバイザーであり『The Sleep Solution(眠りのソリューション)』の著者であるW.クリストファー・ウィンター医師によれば、「このホルモンによってわれわれは、穏やかでリラックスした感情へと移行できるのです」とのこと。
お米については、玄米のような完全米がより健康的ですが、睡眠に問題を抱えている人は、一時的に白ご飯に変えてみるのもいいでしょう。よく寝つけるようになってきたら、改めて玄米に戻せばいいのです。
【4】卵 ― 快眠効果が期待できる食べ物
卵は、「ビタミンD」を天然に含む数少ない食べ物の1つです。このビタミンは、最近の研究によって「睡眠に影響を与える可能性」が示唆されています。
『Sleep』誌に掲載されたある最新の研究によれば、「ビタミンD」が不足していた男性は、これを十分に摂取していた男性に比べて、睡眠障害や睡眠不足になる人が多かったという結果が導き出されています。
《快眠効果が期待できる食べ物である理由》
この理由については、はっきりとしていません。ですが、「ビタミンD」は睡眠に影響を与える脳の神経細胞にアプローチしている可能性があるとのこと。ちなみに、「米医学研究所(Institute of Medicine)」によれば、「ビタミンD」は1日あたり600IU(脂溶性ビタミンに対して用いられる単位)の摂取が推奨されています。
卵が苦手な人は、天然の海産物やその缶詰、牛や子牛の肝臓、しいたけ、ヨーグルトなどから「ビタミンD」を摂ることもできます。
【5】ホットミルク ― 快眠効果が期待できる飲み物
これは、子供のころ経験した方も多いのでは?
《快眠効果が期待できる飲み物である理由》
牛乳には「カルシウム」と、くるみと同様に必須アミノ酸である「トリプトファン」が含まれています。ウィンター医師によれば、いずれも脳の「メラトニン」生成に役立つものだと言っています。「トリプトファン」はこの他にも、卵の白身やかぼちゃの種、サンクスギビングデーでおなじみの「ターキー」こと七面鳥などにも含まれています。
また、ほとんどの牛乳には「ビタミンD」も含まれており、この点でも快眠に良いというわけです。
温めることもよって、睡眠導入効果はさらにアップするのでしょう。
「温かい飲み物の摂取は体温を上昇させます。このため、体は逆に冷やそうと反応し、このクールダウンが眠気を誘うのです」と、睡眠アドバイザーで『The Sleep Solution(眠りのソリューション)』著者ウィンター医師は説明してくれました。
【6】カシューナッツ ― 快眠効果が期待できる食べ物
ここでクローズアップするのはミネラルのひとつ、「マグネシウム」です。これはほとんどの現代人に不足しているミネラルの1つと言われているんですが、実は1/4カップのカシューナッツで、1日に摂るべき「マグネシウム」の20%が摂取できるのです。
《快眠効果が期待できる食べ物である理由》
そして、「マグネシウム」不足が睡眠の問題となっている場合の多くは、睡眠障害や下肢静止不能症候群との関連が指摘されるでしょう。これらの症状はしばしば夜間に起こり、入眠の障害になるのです。この「マグネシウム」が不足すると、筋肉に関連する神経が一度に大量の信号を出し、これがけいれんや脚のむずむずした症状を引き起こすからです。
「マグネシウムは、筋肉の適切な収縮に役立っています」と、ウィンター医師。
そんな「マグネシウム」を豊富に含む食べ物はといえば、他にはビーツやアーモンド、ほうれん草、ゴマなどがあります。
【8】カモミールティー ― 快眠効果が期待できる飲み物
《快眠効果が期待できる飲み物である理由》
カモミールが含む成分は研究によって、不安やストレスを緩和することが期待できるとされています。つまり、「ひと晩中、寝返りをうちながら眠れない」という状況を抑制してくれることが期待できるのです。
また、ホットミルクと同様に、就寝前に一杯のカモミールティーを飲むと、体温の上昇とその後の下降の作用で眠気を促進してくれることも期待できるのです。
ちなみにウィンター医師のお気に入りは、リパブリックオブティー社の「Get Some Zzz」だそうです。このお茶には、カモミールやトケイソウ、セイヨウカノコソウなど、睡眠を促進してくれるハーブが複数含まれているとのことです。
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Source / Men's Health US
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。