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1週間以上の海外旅行や海外出張などには必須と言える、「大型スーツケース」。「大型」という言葉どおり容量80L(リットル)以上のものが主流で、衣類や洗面用具、ガイドブックといった荷物をたっぷり収納できます。ですが、ひと口に大型スーツケースと言ってもさまざまな商品があり、何を基準に選べばよいか迷ってしまうこともあるでしょう。
そこでこのページでは、大型スーツケースの選び方を詳しく解説。さらに、SAMSONITE(サムソナイト)、ACE(エース)など人気ブランドのおすすめ商品もご紹介します。
大型スーツケース購入前の
チェックポイント
大型スーツケースは恐らく1週間以上の旅行や出張、家族旅行などに使われるはず。と言うことは、大型スーツケースを購入する前に「荷物をどれくらい入れられるか?」を確認しておくことをおすすめします。
一般的には「『1泊当たり10L』を目安にするとちょうどよい」と言われています。ですが、冬場の旅行や出張にはセーターのようなかさばる衣類を持って行かなければならないことを考慮して、例えば8泊なら81L以上の大型スーツケースを選ぶのがおすすめ。お土産をある程度買っても安心できます。
ただし、大型スーツケースは大きければ大きいほどよい…というワケではありません、なのでご注意を。場合によっては飛行機の預け入れ手荷物として、無料で預けられない可能性があります。
預け入れ手荷物の重さ・大きさは各航空会社によってまちまち。一概に「重さ◯kg・大きさ◯cmまでなら大丈夫!」とは言えません。座席のグレードによっても異なります。あらかじめ、利用予定の航空会社のホームページをチェックしておくのがおすすめです。
大型スーツケースの選び方
◇軽量で取り回し楽ちんなポリカーボネート
大型スーツケースを含むスーツケースの素材にはよく、ポリカーボネートやABS樹脂、アルミニウムが採用されます。ポリカーボネートとは、ポリカーボネート樹脂からつくられるプラスチック素材のことで、耐久性に優れているのが魅力。おまけに軽いので、取り回ししやすい大型スーツケースを探している人におすすめの素材です。
◇熱や衝撃に強いABS樹脂
ABS樹脂は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンという3種類の樹脂を合成してつくられた樹脂のこと。熱や衝撃に強く、加工しやすいという特徴があります。それゆえいろいろな形にデザインされ、多用途に重宝されているそうです。
◇高級感のあるアルミニウム
一方、アルミニウムは鉄以外の成分を主成分とする非鉄金属の1つ。軽くて丈夫なうえ、サビに強く劣化しにくいことから、航空機や人工衛星に用いられることも…。光沢がある美しい見た目も特徴的。高級感がある大型スーツケースをお求めの人におすすめと言えます。
スーツケースの開閉方法には、大きく分けてフレームタイプとファスナータイプの2種類があります。前者は、防犯性が高く衝撃に強いというメリットがあります。ですがその一方で、スーツケースを開閉する度に寝かせなければならないのが難点…。
その点、後者は荷物を取り出しやすいところにメリットがあります。中には、スーツケースを立てたまま開閉できるものも。ただし、「フレームタイプほどの防犯性はない」と言えるでしょう。両者のメリット・デメリットを比較し、自分にとって使い勝手のよいほうを選ぶことをおすすめします。
◇TSAロック|アメリカ入国時にはマスト!
海外旅行先として不動の人気を誇るハワイやグアムを含むアメリカ合衆国では、アメリカ運輸保安局(TSA:Transportation Security Administration)の職員によって、預け入れ手荷物の中身を調べられることがあります。なので基本的に、スーツケースの施錠はNG。もし施錠されていた場合、鍵を壊して調べることも…。そして、鍵を壊したことに対する損害補償は一切ありません。
とは言っても、下着をはじめとするパーソナルな荷物が入ったスーツケースを、施錠なしで預けるのは心もとないもの…。そこで導入されたのがTSAの認可を受けた鍵、通称「TSAロック」です。これは文字通り、TSAの職員が専用ツールを使って解錠できる仕様になっています。これなら施錠したまま預けられるのでおすすめです。中身の確認のために、鍵が壊される心配もないということになります。
◇シリンダーロック|防犯性に優れている
シリンダーロックは、鍵を使って開閉するタイプ。鍵がないと開けられない分、防犯性に優れていると言えます。ですが、鍵を紛失してしまうと開けられません。ゆえに、鍵の管理が煩(わずら)わしい…と感じる人には不向きかもしれません。どちらかと言えば、小物の管理が得意な人におすすめでしょう。
◇ダイヤルロック|鍵を管理する手間がない
その一方で、暗証番号で施錠・解錠できるダイヤルロックは、鍵を管理する必要がない点がおすすめ。ですが、第三者に暗証番号が知られてしまうと、簡単に開けられてしまうというリスクも…。手軽な反面、防犯性にはやや劣ると言わざるを得ないかもしれません。
1週間以上の旅行もしくは出張ともなれば、荷物の量は相当なものになるでしょう。衣類や洗面用具はもちろんですが、非常事態に備えて薬やソーイングセットなどの細々としたものを入れることもあるはずです。そんなときにメッシュポケットがあれば、どこに何を入れたのか? がすぐに分かって大変便利。欲しいアイテムをすぐに取り出せるでしょう。
さらにフロントポケットもあれば、スーツケースを立てたまま荷物を取り出せます。荷物を取り出す度にスーツケースを寝かせて、開閉する煩わしさからも解放されるでしょう。
旅行帰りはいつも、ショッピングの戦利品や家族・友人へのお土産でスーツケースがパンパン…という人にはマチが拡張できるタイプがおすすめ。中にはマチを拡張して、容量を15L近く増やせるものもあるそう。これなら旅の途中で荷物が増えても安心です。
ただしマチを拡張した分、無料の預け入れ手荷物のサイズから逸脱する恐れもあります。往路は大丈夫でも、復路は有料になるかもしれない点にご留意くださいね。
大型スーツケースのおすすめ9選
「SAMSONITE(サムソナイト)」はアメリカ・コロラド州デンバーで、スーツケースのリーディングカンパニーとして創立されました。「Life's a Journey」を理念に掲げ、旅行者にとって最高のパートナーとなり得る製品をつくり続けています。
こちらのVolant(ヴォラント)は、多方向に伸びたラインがユニークな大型スーツケース。エキスパンダブル機能を搭載しており、荷物が増えたときに容量を拡張できます。内装の左側には、一時的に濡れたものを入れられるウェットポケット付き。一方、右側には荷崩れを防ぐクロスバンドを装備しています。さらに、タイヤにはダブルホイールを採用。安定性を重視する人にもおすすめできます。
- サイズ:高さ75 × 幅52 × 奥行き31cm
- 容量:92L
- 素材:ポリカーボネート
- 開閉方法:ファスナータイプ
- ロック方法:TSA・ダイヤルロック
- マチの拡張:可
こちらは先ほどのVolant(ヴォラント)と違って、ミックスファブリックを採用したソフトケースコレクション。洗練されたデザインと機能性を兼ね備えつつも、比較的リーズナブルな価格で手に取りやすくておすすめです。
内装には、バラバラと散らばりがちな旅の小物類をすっきりまとめられる大小さまざまなポケットを装備。またクロスストラップも付いており、荷崩れしにくい設計に。外装にもポケットがあるので地図や手帳、タブレットなどをサッとしまえて便利です。
- サイズ:高さ76 × 幅49 × 奥行き33cm
- 容量:98L
- 素材:ポリエステル
- 開閉方法:ファスナータイプ
- ロック方法:TSA・ダイヤルロック
- マチの拡張:可
空港で搭乗手続きなどをする際に「手荷物が邪魔だな」と感じたことはありませんか? そんなときに重宝するのが、こちらのEnow(エナウ)です。埋め込み式のロゴプレート部分が「フック」になり、5kgまでの荷物であればこのフックに掛けられるとのこと。これなら身軽に移動できそうですね。
衝撃を吸収する「Aero-Tracサスペンションホイール」を使用しているのも特徴です。メーカーによれば、特に凸凹道で真価を発揮し、滑らかな走行が可能になると謳(うた)っています。
- サイズ:高さ75 × 幅49 × 奥行き34cm
- 容量:110L
- 素材:ポリカーボネート
- 開閉方法:ファスナータイプ
- ロック方法:—
- マチの拡張:—
耐衝撃性に優れた、ABS樹脂とPCの混合素材を採用した大型スーツケースになります。さらに、傷が目立ちにくいエンボス加工済み。とても軽いので、腕力に自信がない…という人でも扱いやすくおすすめです。
ロック方法はTSAロック式。そこに鍵が2本付属しており、ダイヤル設定をする手間がかからないのもうれしいところ。ちなみに側面には、バッグを掛けられる隠しフックも…。手軽に移動できておすすめです。
- サイズ:高さ68 × 幅48 × 奥行き30cm
- 容量:98L
- 素材:ABS樹脂、PC
- 開閉方法:フレームタイプ
- ロック方法:TSA・シリンダーロック
- マチの拡張:—
ヨーロッパ調のレトロデザインが特徴的な大型スーツケース。実際にこちらの大型スーツケースを購入した人からは、「デザイン性が高い」「かっこいい」といった声もちらほら…。手頃な価格ながら、洗練された雰囲気を感じるところが人気の理由かもしれません。
走行時、音の発生を抑えるダブルキャスターを採用しているのもおすすめのポイント。360°独立に回転するので、旋回性も良好です。アスファルト舗装の道でも、石畳やカーペットの上でも難なく進めるはず。汚れを防ぐ不織布カバー付きで、汚れるのが気になる人にもおすすめと言えます。
- サイズ:高さ77 × 幅50 × 奥行き29cm
- 容量:90L
- 素材:ABS樹脂、PC
- 開閉方法:フレームタイプ
- ロック方法:TSA・ダイヤルロック
- マチの拡張:—
「LEGEND WALKER(レジェンドウォーカー)」は、日本発のスーツケースブランド。旅のさまざまなニーズに対応した、幅広いスーツケースを豊富にラインナップしています。中でも「5122シリーズ」は基本機能にこだわり、「軽量かつ丈夫で快適に走行できる」と謳(うた)うシリーズ。
両面に中仕切りを設け、さらにダブルXバンドによって荷崩れをガード! スーツケースを開けても中身が見えないうえ、荷物がまとめやすくなっています。さらにアルミ製の頑丈なコーナーパッドによって、ボディを強い衝撃から守ります。
- サイズ:高さ67 × 幅44.5 × 奥行き31cm
- 容量:83L
- 素材:ABS樹脂、PC
- 開閉方法:フレームタイプ
- ロック方法:TSAロック
- マチの拡張:可
「ACE(エース)」は日本のバッグメーカー、エースから誕生したブランド。日本ブランドならではの使いやすく、高品質なモノづくりが特徴です。こちらの「クレスタ」シリーズは、エキスパンド機能により容量を10Lもアップすることが可能。 帰りに荷物が増えがちな人におすすめの大型スーツケースです。
さらに、エキスパンドした上部には隠しポケットを搭載。外側からも内側からも荷物が取り出せるようになっています。旋回性に優れ、簡単に方向転換できる双輪キャスターを採用しているところもおすすめのポイントです。
- サイズ:高さ74 × 幅51 × 奥行き29cm
- 容量:83L
- 素材:ポリカーボネート、ABS樹脂
- 開閉方法:ファスナータイプ
- ロック方法:TSA・ダイヤルロック
- マチの拡張:可
容量92L(リットル)と大容量ながらも、スリムな縦長ボディーのため、改札口もスマートに通過できるでしょう。また、ワンタッチで操作可能なブレーキ機能も搭載。電車内でスーツケースが勝手に転がっていってしまった…なんて事態も回避できるはずです。
ロック方法は、TSA対応のダイヤルロック式を採用。アメリカ合衆国への渡航もバッチリですし、鍵を持ち運ばなくてよいので、鍵を紛失するのが心配な人におすすめ。カラーバリエーションが豊富なところにも注目です。
- サイズ:高さ79 × 幅42 × 奥行き36cm
- 容量:92L
- 素材:ポリカーボネート
- 開閉方法:ファスナータイプ
- ロック方法:TSA・ダイヤルロック
- マチの拡張:—
1877年にアメリカで創設され、「エクセレンスを象徴するような最高級ラゲッジ」を製作するというビジョンのもとラゲッジ、レザーグッズなどをつくり続けているブランドの大型スーツケースになります。
ノスタルジックなカラーリングで、中には取り外し可能なガーメントケース付き。スーツやシャツに折り目がつくのを軽減させて持っていきたい人におすすめです。
- サイズ:高さ76 × 幅50 × 奥行き29cm
- 容量:96L
- 素材:ポリカーボネート
- 開閉方法:ファスナータイプ
- ロック方法:TSA
- マチの拡張:可
まとめ
連休や夏休みに「海外旅行をしよう」と計画を立てている人もいるかもしれません。そんな人はぜひ、このページを参考にしてみてください。自分にとって使い勝手のよい大型スーツケースを手に入れて、旅を目一杯楽しみましょう。